何時の間にか縁側にて始まった第23回真選組青空教室はいつもの如く一種異様な盛下がりを見せていた。
日時陽気を問わずいつだって何時の間にか開催されるこの催し物の参加者は常に土方と沖田の二人であり、何故か毎回毎回開催者(主に土方)のテンションが下がっていくのが通例である。最早そういうイベントなのだ。
「不器用だし」
「ゴリラだし」
「一人でトイレも行けねぇし」
「それはあの時だけだろ」
「でも、何もあのチャイナに連れて行ってもらわなくてもいいんじゃなかったんですかィ」
「……まぁ正直俺もあの時は少し情けなくなったが」
流れるように彼らの口から出てくる言葉は言わずもがな我らが局長のことで、彼のことを語らせたら右に出るものはいないと隊士全員が認める土方の顔は一瞥するに暗い。
「モテねぇし」
「鈍いし」
「不毛ですねィ」
「不毛だな……って、テメェもだろうが!」
「俺は土方さんほど重症じゃねェでさァ」
同じ穴のムジナが何言ってやがる! そう土方が続けようとしたとき──
「どうしたどうしたトシ。何かあったか?」
真逆、たった今自分のことが話にのぼっていたなどとは露ほどにも思わず近藤が笑いながらやって来る。
返事の変わりに溜め息一つ。
自分達の心情も知らず邪気の無い笑顔で訊ねてくる近藤に一気に気持ちが萎えた。
どうして俺たちは、本当に……、
「ただ話をしてただけでさァ」
「何か面白いことでもあったのか?」
「つまらねェ話ですぜィ」
「……? どんな話なんだ?」
「あんたが好きだって話だよ」
は?、と一瞬気の抜けたような表情を浮かべた後、面白いくらいに顔を赤くさせながら嬉しそうに夏の空のような顔で近藤が笑った。その顔を見るたび自分たちはどうしようもない気持ちになる。きっとこの言葉だって100%の意味では伝わっていないのだ。それでも、こんな顔が見れるならなんて──
嗚呼、本当に、全く、俺たちは……。
古のサイトログ そのいち
200510XX